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【コラム】コンロの消し忘れと作業療法②

今回は火の消し忘れなどの行動上の問題のある認知症疑い(軽度認知障害)患者が3ヶ月の作業療法後にコンロの火の消し忘れが無くなったケースについて紹介致します。

ケース紹介

70代の軽度認知障害の女性で、日常生活は自立し一人暮らし、火の消し忘れ、洗濯機の消し忘れなどの問題がありました。職場ではおつりを間違えることが多くありました。

 

改善すべき問

  • 一つの課題に集中すると他の課題の存在を忘れてしまう。
  • 次に何をやるべきか分からなくなる。
  • コンロに火をかけて野菜を切っていると火にかけていることを忘れ焦がしてしまう。

従来の作業療法(リハビリ)の問題

リハビリの業界では記憶障害者に対して、手順や注意事項をメモなどで見えるところに掲示することやアラームなどの聴覚刺激で注意を喚起させ、記憶の手助けとなる外的補助手段を利用することがあります。しかし、その外的補助手段自体になれてしまい、メモを見なくなる、アラームをセットしなくなるなどの問題を生じる場合があります。このケースの場合、以下のような従来のリハビリで生じる問題が予想されました。

  • 外的補助手段(アラーム)がないと課題(コンロを消すこと)に気づかない。
  • コンロや洗濯機に外的補助手段を用いて問題が解消されても他の課題で同様の問題は起こり得る。

この消し忘れのある女性は、この図のようにベル(アラーム)をセットしないと、パソコン作業に集中して、例えば、コンロに火をかけたまま忘れてしまうことが生じてしまいます。

 

本ケースでの作業療法(リハビリ)

そこで、今回は従来の作業療法ではなく以下の図のような、1つの作業に集中させない(例、パソコン作業に集中させない)方法をとりました。

このように本ケースの作業療法が実際にどのように効果があったか、経過を報告したいと考えています。

次回https://kaigo-cosmos.jp/activity/%e6%9c%aa%e5%88%86%e9%a1%9e/2020/05/30/5996

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