ブローイング訓練は、鼻咽腔閉鎖機能不全（鼻腔と口腔が上手く分離できない状態）の改善や口唇閉鎖機能の改善、呼吸機能の改善を目的に行います。

鼻咽腔閉鎖機能とは、食べ物や飲み物を飲み込む時、特定の音を発声する時に軟口蓋（のどびこ手前あたり）が挙上し、鼻腔と口腔を分離させます。例えば、上手く閉鎖が出来ていないと飲み込んだ時に鼻に逆流してしまうことになります。また、私たちの発声では、鼻から息が出る音（ナ行やマ行等）、出ない音（ア行、カ行等）があり、上手く閉鎖できていないとア行やカ行など鼻から息が出ない音で息が出てしまいます。

口唇閉鎖機能では、上手く閉鎖が出来ていないと、食べ物のこぼれ、息の漏れなどが認められ、言葉を話す場合にも影響が出ます。

呼吸機能が低下してしまうと、声量の低下や咳をする力に影響が出てしまいます。

これらは、脳や神経の病気が原因で起こります。この機能改善のための訓練としてブローイング訓練を行います。次回はブローイングの訓練場面を紹介します。