リハビリ病院退院後の通所リハビリテーション
退院後のリハビリテーションについて
リハビリ病院を退院された後、「もっとリハビリ期間があれば目標が達成できたのに」「もう少しリハビリを頑張れるのではないか」とお悩みになる方は多いのではないでしょうか。 要介護認定を受けている方であれば、通所リハビリにて以下のようなプログラムを受けることが可能です。
- 短期集中リハビリテーション:3か月間の集中的なリハビリ
- 生活行為向上リハビリテーション:6か月間、生活動作に重点を置いたリハビリ
これらの期間だけでも通所リハビリを利用してみることをおすすめいたします。
A様のリハビリ事例
A様はリハビリ病院を退院後、半年間訪問リハビリを実施されました。 脳梗塞による麻痺があり、特に上肢に麻痺が見られました。 基本動作の安定性は高いものの、親指の麻痺が強く、手指の分離した運動が難しいため、握る動作(握力5kg以下で測定できず)や、つまむ動作(洗濯ばさみが開けない)が困難でした。 この影響で、あらゆる手段的日常生活動作(IADL)に支障をきたしていました。
A様のニーズとして「1人で洗濯物干しができること」「調理が行えること」が挙げられ、ご家族様は上肢の麻痺による家事場面での事故を心配されていました。 そのため、目標を「両上肢で家事活動が行えること」と設定し、週2回、40分/回の生活行為向上リハビリテーションを開始いたしました。
生活行為向上リハビリテーションとは
生活行為向上リハビリテーションは、医師の指示のもと、生活行為の内容を充実させるために実施されるリハビリです。 生活行為目標を設定し、その達成を目指します。 期間は6か月間で、訓練は週2回、40分/回行います。 また、自主訓練メニューの作成・指導、リハビリ会議、自宅での評価も行います。
訓練プログラムの立案
身体評価をもとに動作分析を行い、問題点を把握した上で訓練プログラムを作成します。 問題点の改善を図り、機能の向上を目指します。
着目した問題点
- 上肢全体の分離した運動
- 手指全体の分離した運動
- 親指の分離した運動
機能的な目標
- 肘を伸展して腕を伸ばせるようにする
- 手指を別々に屈曲・伸展できるようにする
- 親指を根元から小指側に倒せるようにする
上肢機能訓練の内容
肘を伸展して腕を伸ばせるようにする訓練
手指を別々に屈曲・伸展できるようにする訓練
親指を根元から小指側に倒せるようにする訓練
これらの訓練により、測定不可だった握力が5.3kgに向上し、握る動作やつまむ動作がスムーズに行えるようになりました。 A様は「以前より頼りになる左手になった」とおっしゃっています。
IADL訓練の成果
家事活動を再開するために必要な生活技能の訓練として、洗濯物干し動作や調理動作の指導を実施しました。 訓練を通じて問題点を把握し、安全な方法を学習することで、自宅でも実施できるようになりました。
洗濯物干し訓練の結果
- 左手でも洗濯ばさみが開けるようになり、頭上での作業が可能に
- 自宅で自立して洗濯物干しを実施できるように
目標である「両上肢で家事活動が行えること」を達成することができました。
退院後のリハビリテーションの重要性
リハビリ病院を退院された後も、コスモス苑デイケアにて集中的なリハビリを実施することで、身体機能やADLが改善するケースは珍しくありません。 利用者様はさらに新たなニーズ達成を目指していきます。
ご覧いただきありがとうございました。退院後のリハビリテーションについてお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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