現在コスモス苑のデイケアでは専門のセラピストが作成した、上肢運動プログラム、下肢運動プログラム、脳活性プログラムの三種類の集団プログラムを提供させて頂いております。

それぞれの実施時間は45分間で、自主訓練等を含めると、利用時間は常に活動されていることから、退屈せず、充実した1日が送れると御好評頂いております。

棒を用いた上肢運動プログラム

また、利用者の皆様は上記プログラムに加え、セラピストによる個別的なリハビリテーションを実施しています。

それぞれ算定条件はありますが下記の4種類からお選びいただけます。

①短期集中リハビリテーション

②生活行為向上リハビリテーション

③認知症短期集中リハビリテーション

④個別リハビリテーション

今回は短期集中リハビリテーション、生活行為向上リハビリテーション、認知症短期集中リハビリテーションについて紹介させて頂きます。

①短期集中リハビリテーションとは…

回復期病院などの退院後、主に身体機能の維持・向上を図るため、医師の指示のもと、3ヶ月の集中的なリハビリの提供を行います。利用者は毎回４０分間のリハビリを行います。セラピストは現状を把握しやすいため、臨機応変な介入が可能です。

また、連続でリハビリを行うことが出来るため身体機能の向上、動作の定着が図りやすい側面もあります。

当苑利用者のAさんは屋外のシルバーカー歩行の自立、身体機能の向上を目的に行っています。現在1ヶ月経過しており、筋力向上、効率的な動作定着から、以前は前へ踏み出せなかった右足が出るようになり、歩行速度が速くなりました。今後苑内の移動を独りで行っていただく予定です。

平行棒内でのバランス訓練

左下肢への荷重が十分行うよう意識して行っています

屋内での歩行訓練

コスモス苑の広い廊下など有効活用しています。

苑内自立に向けてもう一歩です

生活行為向上リハビリテーションとは…

加齢などにより日常生活行為が低下した高齢者や急性増悪により生活機能が低下した方に対して、医師の指示のもと排泄や入浴などの生活動作や買い物や趣味活動といった生活行為の内容の充実を図るために行うものです。目標の幅も広く、利用開始は病院退院後や介護認定日からなどの条件はありません。期間は6ヶ月あり、じっくり目標に向けて取り組む事が出来ます。

セラピストの介入は前半３ヵ月（通所訓練期）が週２回、後半３ヵ月（社会抵抗訓練期）が週１回、１回２０分あります。後半３ヵ月（社会抵抗訓練期）はご自宅での日常生活訓練が中心になります。

当苑利用者のBさんは『外出機会の獲得』を目標に行っています。利用開始時は自宅にて転倒を繰り返しており、歩行への不安感が強く、苑内の移動は車椅子で行っていました。歩行訓練やバランス訓練などに取り組む事で、現在は転倒は無く過ごされ、自宅周辺の屋外歩行(自主訓練)を行なえるまでに改善されています。今後は近所のショッピングモールに行く事を目標に取り組んで行きます。

認知症短期集中リハビリテーションとは…

認知症短期集中リハビリテーションを行うには条件があります。認知症の診断がある方で、加えて認知機能検査の点数が30点満点中5点から25点の範囲の方が対象となります。医師の指示のもと認知機能の維持、向上を目的に約3ヶ月間行います。1回20分を週2回まで実施することができます。

簡単にですがコスモス苑デイケアでのリハビリについてご紹介させて頂きました。

リハビリには様々な種類がありますが、『ご自身のペースで無理なく』目標を達成できるようにプログラムやお声掛けを工夫しています。