「隠れていた笑顔があらわれた日」

介護士より

Aさんは、レビー小体型認知症による不安が強く、入所された当初は表情が硬く、言葉数も少ない方でした。

しかし、少しずつ生活に慣れると、問いかけにも穏やかに答えてくださるようになりました。

ある日は、体操にも積極的に参加。クイズにもたくさん答えてくださり、自然と笑顔がこぼれました。

ちょうどそのころ、息子さんが面会に来られA様の変化に驚かれました。会話ができる。受けごたえをしてくれる。笑顔だ‼と。

その後もご自身から「～をお願いします。」など自発的な言動が聞かれるようになっていきました。

入所当初は車椅子での移動でしたが、１ヶ月と11日後、ピックアップ歩行器にて歩行が可能となられました。

介護士として何かもっと元気になるためにやれることがあるのではないか？もっとA様の良さを引き出す方法はあるのではないか・・・

「その人を知る」

その人を知る。どんな疾患、どんな人生、どんな性格・・・良いところ、悪いところ

「マイナス」な事は改善しよう。

「プラス」の事は見つけよう。変化を見つけて共有し伸ばしていこう。

あとがき

安心は人から力を引き出します。

「できる力」が見えない時、その人に力がないわけではなく、まだ発揮するための”場”と”支え”がそろっていないだけなのかもしれません。

ご本人の笑顔を目にしたときのご家族の喜ばれる姿は私たちにとっても大きな励みとなります。介護はご利用者様の生活だけでなくご家族の安心も支える仕事だということを実感しています。

コスモス苑はこのようなあたたかな目線をもつ多くの介護士たちに支えられています。