お知らせ・活動内容

【リハビリ病院退院後のリハビリ】 生活行為向上リハビリテーション②

https://kaigo-cosmos.jp/activity/blog/2024/09/12/32533

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前回の更新では生活行為向上リハビリテーションについて

概要を説明いたしました。

今回は実際の訓練内容経過を報告します。

 

実動作訓練(屋外歩行訓練)

1000m~1500mの距離を監視下の環境で実施します。

施設周辺の歩道にて自動車、自転車、歩行者に注意し、安全に配慮して実施します。

本利用者様は短期集中リハビリテーション終了後も、

一人での外出は家族様の不安から行えずにいました。

 

傾斜や、狭い道では歩行の不安定な様子が見られ、

注意を促したり、時には介助をしたりする場面がありました。

 

病前と比べて・・・

体を動かすための感覚(平衡感覚や上下肢の協調性)が

低下しているため、屋外を歩く感覚に違いがあるようでした。

 

そこで・・・

  • ・歩道は側方へ傾斜が急であること
  • 自転車を避けるタイミング
  • 段差を上るために、十分に足を上げること
  • ・傾斜でのバランスの取り方
  • ・歩行者用信号のある横断歩道を渡るために必要な歩行速度    など

その都度、利用者様からは感想を聴取し

それに対して療法士がフィードバックを行います。

 

すると訓練・フィードバックを反復する過程で、

安全で効率的な方法を認知的・身体的動作を学習していき、

徐々に目標達成に近づくことができました。

 

 

買い物訓練

施設から片道1000mのお花屋さんへ母の日(奥様へ)のプレゼントを買いに行きました。

1000m以上歩いてから商品を探して購入するのはとても疲れます。

今回は商品を決めることから、支払いまですべて利用者様自身で行って頂きました。

店舗の外に本人様が気に入る商品が見つかりました。

店舗の外にある商品について、店員へ説明されています。

 

事前に訪問日、時間、持ち物を相談、確認しました。

今回はトートバック等ではなく、リュックに商品を入れてもらう作戦です。

リュックから財布を出し、現金を店員に渡します。

麻痺側上肢で財布を固定し、健側上肢でお札を広げます。

 

店員さんへのラッピングの要望も自身で伝えてもらいました。

日常の買い物のイメージをもってもらうために

『店員さんに何を頼んで、手伝ってもらったらいいか』

『どこまでだったら自分で出来るか』など考えてもらい

問題点課題点が残れば、再度訓練時に試していただくようにしています。

 

 

 

生活行為向上リハビリ(屋外歩行訓練や買い物訓練)での半年間の実績から、

転倒や事故の危険性がないことをご家族様へ伝えることで、

見守りでの外出から、自立での外出に変更でき、

生活行為向上リハビリ目標を達成することができました。

デイケアのような維持期リハビリの現場では

身体的な能力向上に固執するだけでは無く

現状の能力で経験を積むことがADL・IADLを向上させ

より良い生活を取り戻すきっかけになると考えています。

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