姿勢修正①(座位訓練)
座位訓練はリハビリの基本訓練の一つです。
高齢者や脳卒中の方が寝たきりになった場合、座位訓練は優先して早期に始めます。
寝たきりでなく、普通に歩ける高齢者でも、腰を曲げて座っていると姿勢は悪くなります。
座位が保てないと、寝ている時間が増え、全身の筋力、心肺機能、精神機能などさまざまな機能低下を生じます。
そのため、療法士は対象者の姿勢や座位をよくしたいと考えています。
図1は悪い姿勢の典型で骨盤が後ろに傾き、胸も曲がっている状態です。骨盤が後ろに傾き、長時間この姿勢をとると臀部(仙骨部)に褥瘡ができやすくなります。また、骨盤が後ろに傾いたままだと、体の重心は後方に移動し、立ち上がりにくくなります。
図1,骨盤が後ろに傾いて、胸が曲がっている座位
赤い線は骨盤の傾きと胸椎のラインになります。
それに対して、図2は骨盤が前に傾き、胸を張った状態です。療法士は図2のような座位になるように座位の訓練を致します。
図2、骨盤が前に傾いて、胸を張った座位
赤い線は骨盤の傾きと胸椎のラインになります。
また、図1のような座位を続けますと、図3のように膝が伸びにくくなります。これは大腿部の後面の筋肉の緊張が高まりやすく、さらにその筋肉が少し短くなるためです。
図3、膝が伸びなくなる
赤い線は大腿と下腿の大まかな位置を強調しています。
また、大腿後面の筋肉が伸びにくくなると、図4のように立ったときに膝が伸びにくくなり、重心が通常より後方になり、尻もちをつく可能性が出ています。
図4,膝が伸びにくい状態、後ろに倒れないように前かがみになります。
赤い線は大腿と下腿の大まかな位置を強調しています。さらに胸椎のラインになります。
このままで胸を張らないで立ち上がりの練習をたくさん行うと大腿部の筋力は向上したとしても尻もちをつく可能性は残ります。
次回はこのような状態を修正するためのストレッチ、自主トレーニングを紹介いたします。
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