【特集・排泄支援】#5 入所から一か月の変化 布パンツを迎えたご家族の驚きと喜び
入所時、A様はMMSE6点と重度認知症。車椅子での生活、おむつ使用、夜間にはおむついじりの行動がありました。入院によるADL低下も重なり、ご本人もご家族も不安を抱えてのスタートでした。
ところが、リハビリを重ねることで歩行が安定し、フロアを自ら歩かれるようになりました。フロア全体を何週も歩き続けるいわゆる”徘徊”とよばれる連続した歩行がみられるようになりました。コスモス苑職員はその様子を日々観察しあることに気が付きました。それは疲れが出てくると体が傾いてくるという変化です。そのタイミングを排泄サインと捉えトイレへ誘導していきました。その結果、自然に排泄ができるようになりおむつから布パンツへと移行が成功したのです。
入所から1カ月と10日後、職員から奥様に「布パンツのご用意をお願いします」とお伝えしました。奥様は驚きと喜びで声を詰まらせながら、
> 「驚きで言葉に出来ないくらいうれしいです。足が悪くなってからいいことがなかったけど、こんなにうれしいニュースは久しぶりです。」
と話してくださいました。
この言葉に、職員一同も胸が熱くなりました。ご本人の努力と支援の積み重ねが、ご家族に大きな希望を届けられた瞬間でした。
この事例は、行動観察に基づいた適切な排泄支援が生活の質向上と家族の安心につながることを示しています。今後もご本人・ご家族の思いに寄り添いながら、自立支援を推進してまいります。
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