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体の側方を鍛える方法

この方は歩行器を使用している影響があり、体幹、下肢の側方の筋力が弱っています。
そのため、浴槽内に座っていると左側へ倒れそうになります。側方に傾いた上半身を体の中央に戻す機能もやや低下しています。

写真1

 

骨盤を水平に保つ臀部左外側の筋力が弱いため、写真2のように左側の手を伸ばして、上半身を斜め前方に倒す練習をしています。

写真2 左側の臀部側方に力がかかっています。

両側の脇腹の筋肉も弱くなっているため、両側に手を伸ばす練習をしています。
手を伸ばすためには、腕の付け根の肩甲骨や腹部周囲の筋力が必要になります。
また、写真3は手を伸ばし、上半身を倒して静止して木の棒を摘まんでいるところです。このような上半身を倒した状態を保持するには、腹筋と背筋をバランスよく働かせる必要があります。

写真3

さらに倒した上半身をもとに戻すには筋力も必要になります。
このように側方に倒れやすい方は、手をできるだけ伸ばして、腹部や骨盤部の外側の筋肉を使う練習があります。

 

 

この練習の時は転倒防止のために、足の裏を床にしっかり着ける必要があります。
できるだけ前方に手を伸ばした時は、脛の筋肉が収縮して、爪先が上方に上がります。上半身を倒れないようにするため、無意識に足首を上げたり下げたりさせています。足首を硬くすると、足首を上下させて身体のバランスを保ちにくくなるため、療法士は足首が動きやすくなるように治療いたします。

身体を側方に倒してバランスを保つことは危険を伴うため、療法士が介助します。

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