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三つ編み作業 ―会話の促進につなげるために―

三つ編みは組みひもの一種で、3本のひも状のものを編み、一本の太い束にしたものです。

三つ編みは高齢女性にはなじみのある人が多く、繰り返しの多い作業工程のため多くの高齢女性が可能で重度の認知症の方でも可能なことがあります。

作業療法では、何かに集中することで不安や怒りから注意をそらし、気分転換を図ることがあります。簡単な三つ編み作業に集中することで、認知症の不安や怒りから気分転換が可能なことがあります。

今回は高齢者の方が行う三つ編みの方法と適応例を紹介いたします。

 

三つ編みの方法-三つ編みを使用した貼絵-

  • 1,赤のビニール状の平テープを約40㎝に各々ハサミで切る
  • 2,三つ編みに使うために,テープ3本を端で結び一つにする(平テープは好みの色を使用する)。
  • 3,一つに結んだ3本の平テープを作品に必要な数を用意しておく。
  • 4,一つに結んだ3本の平テープの端をセロハンテープで机上に固定する。
  • 5,固定した3本の平テープを三つ編みに編んでいく

図1. 三つ編み作業1)

 

  • 6,作品に必要な数だけ三つ編みのひもを編んでいく。
  • 7,あらかじめ書いておいた下絵(今回はサンタクロースの絵)の上に木工用ボンドを塗って三つ編みのひもを貼っていく(今回はサンタクロースの衣装の部分に貼り付ける)。

図2. サンタクロースの下絵に三つ編みを貼り付けた貼り絵2)

 

8,三つ編みは一人でもできますが、2~10人で一つの作品を共同で作業をすることで、利用者の方の会話が促進し、なじみの関係ができます。

 

9,さらに、プラスチック製のネット枠を使用すれば、下図のような帽子を作ることもできます。この方法に限らず、三つ編みには様々な応用例があります。

図3. ネットに三つ編みを編みこんで作った帽子3)

 

10,長いひもは危険が伴うため、短いひもを使用し、利用者様の安全管理に留意しております。

 

以上のように基本的な工程から、応用することで自由な作業活動を行うことが出来ます。

次回は三つ編み作業を行うことで、高齢者の方にどのような変化効果が現れるのかお伝えします。

 

参考文献

1),2),3)三つ編みを使った帽子(池田浩二):アクティビティ研究会編(2010)「アクティビティと作業療法」三輪書店,P151~153

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